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未利用資源の活用! バナナ繊維を活かした織物制作研修の実施
★研修開始のための準備と研修生の選定★

クラウドファンディングで予算の6割ぐらいが確保できた。少なくとも日本からの専門家を招へいして、予定していた6人の女性たちを集中研修するだけの費用の確保ができたのは大きかった。
6月にようやく招へいする専門家の方が決定した。静岡市で染織家として活躍されている稲垣有里さん。最近大人向けの織物教室なども開催されており、指導にも慣れておられるようだった。やりとりの末9月に来ていただけることになった。
potential participants for the training
開始日は9月7日(月)と設定し、対象の女性たちが所属する組合へ訪れ、研修の趣旨の説明をして、各組合から2名出すよう依頼した。ここで問題となるのが、コストだ。こちらが研修費用(交通費)をすべて出すにもかかわらず、生活費は出るのかなどという要望が出る。ただで技術を身に着け、しかもそのあと継続的な販売が可能になるようにするための研修というにもかかわらず、平気でそういったことをいってくる。通常どういった学校へ行くのも、またお稽古事や技術研修を受けようものなら、自分で負担するのが当たり前なのが先進国の発想だが、アフリカではそうはいかない。しかも今回研修を開始する時期が、たまたまだが、雨季が始まる時期に重なったため、ある組合のメンバーの代表は、種まきで忙しく人手が足りず研修に人が出せないかもしれないとまで口にした。やる気がない人たちにお金を投じるほど無駄なことはない。なので、そういうことを口にした組合には、やる気がないのなら研修を受ける必要はなく、やる気がある組合に対象を変えると伝えた。ただ、研修の成果を出し、彼女らのやる気を向上させるために、研修中にできた作品はよければすべて買うと伝えた。研修の前日には、6名の研修生が会場入りすることになっていた。ここでもひと騒動があり、1つの組合からの参加者の到着が明日になると伝えてきたため、別の組合に急きょ変えるという事態になったが、なんとか無事7日からスタートができることとなった。

研修の目的と実施方針
すでに導入されている機材をしっかり使いこなし、きれいに織る手法を学ぶことである。最初から気合を入れてもらうよう、研修生に、ルワンダでは例がないのだが研修中休みはないこと、しかし、頑張れば報われるよう、いいものができたらすべて買うということを伝えた。あいにく、2名ほど宗教上の理由で土曜日を2回休むというものがいたが、あとはほとんどが体調を大きく崩すことなく乗り切った。ただ、やはり半ばを過ぎたあたりで、ちょっと研修生に疲れが見えたのも事実。そこで、講師の稲垣さんがちょっとした息抜き体操をとり入れてくださったり、日々おやつを差し入れたりして、元気を出させた。

使用素材
研修中に使用したのは、主としてバナナ繊維だったが、織り機を使っての、またバナナ繊維との相性がどうかなどをみるため、ルワンダで入手可能な他の繊維もわずかずつ調達した。パイナップル繊維、イシンギ草、サイザル麻、ラフィア繊維といったものである。

自然染色の実践
繊維に色を出す工夫として化学染料だけでなく、身近にある植物や食品から色がとれるよう自然染色のデモンストレーションもした。使用したのは、玉ねぎの皮、紅茶、ユーカリの葉、ターメリックだ。これらに助剤(ミョウバン、鉄)を加えることで、黄色、茶色、カーキー、グレーなどの色が出る。また化学染料で染めたあと、こうした助剤が混ざった自然染料に着けおくことで、落ち着いたグリーンなどの色も出る。

Eucalyptus dye samples
整経と経糸の準備、織り機の使い方の学習
最初の週に整経の仕方(たて糸の作り方)、経糸(たて糸)の織り機へのかけ方を習い、まずはティーマットサイズの制作で織り機に慣れることから始めた。
warp instruction 2
warp instruction
この段階で、きれいに織る秘訣として、縦と横の長さが揃い、デザインがゆがまないよう、耳の揃え方や定規を使って図りながら織ることなどを繰り返し指摘した。そのおかげで、中盤、ランチョンマットサイズを織り進めていくころには少しずつ課題の改善につながっていった。
weaved samples
整経の仕方で分かった課題がある。それは、参加した女性たちが計算ができないということだった。数の数え方も紙で効率よく書けずに覚束ない研修生がいて驚いたが、初等教育をきちんと終えられていない女性たちもいるので、分数の計算などは全くできないのだ。そのため、ある大きさのマットをつくるのに経糸の長さがどれだけ必要で、そのためには整経台で何回糸を回したらいいのかといった計算が全くできない。
習っていないので、法則を説明しても無駄であることはわかり、今後のオーダー品の制作のため、予想される商品を作る際に必要な経糸の長さ等がわかるよう、講師側で表をつくり、それに沿って作業を進めてもらうことにした。
Measurements of warp preparation
★短いバナナ繊維くずを活用した糸づくりとマットの制作★
 ティーマット及びランチョンマットを織り機で織り進めていく中で、使われなかった短いバナナの繊維くずの山ができていた。
mojymojya
これを見て、講師の稲垣有里さんが、これはもったいない、しかもいろいろな色で染まっているし、何か活用できないかと考えていた折、思いついたのが、これを小さな束にして櫛のような役割を果たすハンドカーダーで繊維を揃え、そのあと糸車で紡ぎ糸にして織物づくりに活用するというものだった。
combine mojyamojya fiber set
この繊維くずを「もじゃもじゃ糸」と名付けた。研修中、研修生に「もじゃもじゃ」を紡いで織ったら高く売れるよとはっぱをかけて、くずで服が汚れるとか埃っぽいと嫌がっていた研修生をやる気にさせてマット制作を進めた。(彼女たちもMojyamojyaと呼び親しみながら作業を進めた!)
spinning mojyamojya
結果は、想像以上の出来具合。繊維を紡がないで織ったマットとは全く違う独特の風合いかつ足を置くと気持ちがよいマットが出来上がった!研修生もできたものを見て、ようやく納得がいった様子で、しかもこの実践ですべての機材の使い方をしっかり学ぶことができた。
mojyamojya sets
★終了時の講評★
終了時にこれまで研修生が制作した織物の作品を並べて講評した後、機材の維持管理の仕方を学習して終了した。
最初に研修生に伝えた通り、ある程度よくできているものはすべて買い取ったので、頑張った人は持って帰れるお金が多くなるという結果となったので、研修生も満足したようだった。
finished mats display
group photo set
★フォローアップ訪問★
今回3組合から2名ずつ参加してもらって6名の研修生が参加したので、それぞれの所属組合3組合を講師と一緒に訪問し、研修生が組合の他のメンバーに適切に技術を指導しているかを確認をしにいった。
ほとんどの組合でメンバーが熱心にトレーナーとなった研修生のデモンストレーションを見様見まねしていて、よい傾向であった。学んだ技術を忘れずより品質のよい商品ができるよう発注をすべての組合にかけた。
follow up warp set up
follow up warp set up ihuriro

まずは、外国人訪問者をターゲットにした国内販売を進め、少しずつ国際市場に販売をつなげていきたい。
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ルワンダのビジネス環境概観
ルワンダのGDP成長率は、近年の5年間で約8.2%となっており、(ルワンダ政府公式発表数字)、アフリカの中でも注目を集めている。
今回は、特にビジネス環境についてまとめてみたい。

起業の環境は世界8位
つい最近世界銀行がビジネス環境ランキング(投資環境や開業するにあたっての様々な許認可の容易さ等の指標からなる)を発表したが、ルワンダは、全体では52位でしたが、その中の起業のしやすさでは、世界のトップ10入りの8位となり、毎年順位をあげている。
http://www.cnn.co.jp/career/35037931.html
http://www.doingbusiness.org/rankings
私達が2011年末にルワンダで会社登録した際には、ワン・ストップサービスをうたうRwanda Development Board(ルワンダ開発局)という組織で手続を行ったが、24時間以内に窓口かオンラインで登録手続が完了するという触れ込みだった。実際は、オンライン上で説明されていない資料提出を求められたりと結局1週間近くかかったが、手続料は無料。窓口でも数千円ですむ。現在は、登録時間はさらに短く6時間とされている。

高い援助依存率しかしまだ低い民間投資
こうした政府の起業を促す背景には、高い援助依存率がある。つい近年まで、援助依存率が50%を越えていたが、いまでも国家予算の40%近くを海外からの援助に頼っている。一方、GDPに占める民間投資は、まだ20%程度しかなく、特に海外直接投資(FDI)は、2%弱となっているため少しでも援助比率を下げ、民間投資を促し国内産業を育て、歳入を増やすべく努力をしている。
Convention Center
起業はしやすいが税金等の制度が未熟なため、多少の投資リスクがある
会社登録をすると、毎年、聞きなれない税金を課されていて、不思議なことがある。例えば、清掃税やパテント税(会社名を維持するため)を毎年、それぞれ約200米ドルと100米ドル払っている(額は会社の規模によって変わる)。また人件費は、基本給の20%〜30%が所得税、8%が年金費用として支払われることとなり、結果的に負担は全て雇用者のものとなるので、支払う給与の約4割増しの負担が雇用者として必要になる。法人税も、従来までは農業セクターを除いて免税がなく、一律30%だったが、ようやくここにきて、一定の売り上げ以下の場合、税率が現行の10分の1に下がる見込みとなっている。また4半期に100万ルワンダ・フラン(約74万円)以上の売り上げがあると、付加価値税(VAT)の課税対象業者となり、売上の18%が課税されることになる。さらに税制度が未熟なため、国税局の担当者が十分に仕組みを理解しておらず、不合理に追徴課税されることもある。また近隣の東アフリカ共同体と比べると、内陸国で(インド洋の他国の港までの陸路の距離は1000km以上)輸送コストや電気代が高い(kWh当たり18円くらい)などデメリットもある。しかし、いろいろ税金が高い等のクレームがあったことから、税率の見直しや税申告のモバイル化など時代のニーズに応じて制度を見直す動きになっている。

政情が安定し、汚職が少ない
ほぼ1党独裁政権の下、安定政権を築いてきたルワンダは、治安の良さや汚職の少なさでは、アフリカでは群を抜く(国際的な調査でもアフリカではトップ)。そのため、ルワンダを拠点にして東アフリカでビジネスを展開するという選択肢もあるかと思う。実際、例えば韓国は、ルワンダをアフリカ進出の拠点と位置づけ、近年進出が著しい。KOICAというJICAと同様の国際協力組織があるが、ここのルワンダでの青年海外協力隊員数は、約100人と日本の2倍以上(職員規模もアフリカで最大)、KTという韓国の通信会社は、高速インターネットであるLTE(Long Term Evolution)のルワンダでの整備を受注し、またLGやSamsungは首都のキガリで直営店の展開をしている。現在ルワンダで登録されている邦人企業は3つぐらいしかないが、BOPビジネスなどについて、東アフリカへの日本企業の進出の拠点としてルワンダを検討してみる価値はあると思う。



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