<< November 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 未利用資源の活用!バナナ繊維を活かした織物技術研修の実施(その背景) | main | ホーチミン市での滞在所感とキガリにないもの >>
未利用資源の活用! バナナ繊維を活かした織物制作研修の実施
★研修開始のための準備と研修生の選定★

クラウドファンディングで予算の6割ぐらいが確保できた。少なくとも日本からの専門家を招へいして、予定していた6人の女性たちを集中研修するだけの費用の確保ができたのは大きかった。
6月にようやく招へいする専門家の方が決定した。静岡市で染織家として活躍されている稲垣有里さん。最近大人向けの織物教室なども開催されており、指導にも慣れておられるようだった。やりとりの末9月に来ていただけることになった。
potential participants for the training
開始日は9月7日(月)と設定し、対象の女性たちが所属する組合へ訪れ、研修の趣旨の説明をして、各組合から2名出すよう依頼した。ここで問題となるのが、コストだ。こちらが研修費用(交通費)をすべて出すにもかかわらず、生活費は出るのかなどという要望が出る。ただで技術を身に着け、しかもそのあと継続的な販売が可能になるようにするための研修というにもかかわらず、平気でそういったことをいってくる。通常どういった学校へ行くのも、またお稽古事や技術研修を受けようものなら、自分で負担するのが当たり前なのが先進国の発想だが、アフリカではそうはいかない。しかも今回研修を開始する時期が、たまたまだが、雨季が始まる時期に重なったため、ある組合のメンバーの代表は、種まきで忙しく人手が足りず研修に人が出せないかもしれないとまで口にした。やる気がない人たちにお金を投じるほど無駄なことはない。なので、そういうことを口にした組合には、やる気がないのなら研修を受ける必要はなく、やる気がある組合に対象を変えると伝えた。ただ、研修の成果を出し、彼女らのやる気を向上させるために、研修中にできた作品はよければすべて買うと伝えた。研修の前日には、6名の研修生が会場入りすることになっていた。ここでもひと騒動があり、1つの組合からの参加者の到着が明日になると伝えてきたため、別の組合に急きょ変えるという事態になったが、なんとか無事7日からスタートができることとなった。

研修の目的と実施方針
すでに導入されている機材をしっかり使いこなし、きれいに織る手法を学ぶことである。最初から気合を入れてもらうよう、研修生に、ルワンダでは例がないのだが研修中休みはないこと、しかし、頑張れば報われるよう、いいものができたらすべて買うということを伝えた。あいにく、2名ほど宗教上の理由で土曜日を2回休むというものがいたが、あとはほとんどが体調を大きく崩すことなく乗り切った。ただ、やはり半ばを過ぎたあたりで、ちょっと研修生に疲れが見えたのも事実。そこで、講師の稲垣さんがちょっとした息抜き体操をとり入れてくださったり、日々おやつを差し入れたりして、元気を出させた。

使用素材
研修中に使用したのは、主としてバナナ繊維だったが、織り機を使っての、またバナナ繊維との相性がどうかなどをみるため、ルワンダで入手可能な他の繊維もわずかずつ調達した。パイナップル繊維、イシンギ草、サイザル麻、ラフィア繊維といったものである。

自然染色の実践
繊維に色を出す工夫として化学染料だけでなく、身近にある植物や食品から色がとれるよう自然染色のデモンストレーションもした。使用したのは、玉ねぎの皮、紅茶、ユーカリの葉、ターメリックだ。これらに助剤(ミョウバン、鉄)を加えることで、黄色、茶色、カーキー、グレーなどの色が出る。また化学染料で染めたあと、こうした助剤が混ざった自然染料に着けおくことで、落ち着いたグリーンなどの色も出る。

Eucalyptus dye samples
整経と経糸の準備、織り機の使い方の学習
最初の週に整経の仕方(たて糸の作り方)、経糸(たて糸)の織り機へのかけ方を習い、まずはティーマットサイズの制作で織り機に慣れることから始めた。
warp instruction 2
warp instruction
この段階で、きれいに織る秘訣として、縦と横の長さが揃い、デザインがゆがまないよう、耳の揃え方や定規を使って図りながら織ることなどを繰り返し指摘した。そのおかげで、中盤、ランチョンマットサイズを織り進めていくころには少しずつ課題の改善につながっていった。
weaved samples
整経の仕方で分かった課題がある。それは、参加した女性たちが計算ができないということだった。数の数え方も紙で効率よく書けずに覚束ない研修生がいて驚いたが、初等教育をきちんと終えられていない女性たちもいるので、分数の計算などは全くできないのだ。そのため、ある大きさのマットをつくるのに経糸の長さがどれだけ必要で、そのためには整経台で何回糸を回したらいいのかといった計算が全くできない。
習っていないので、法則を説明しても無駄であることはわかり、今後のオーダー品の制作のため、予想される商品を作る際に必要な経糸の長さ等がわかるよう、講師側で表をつくり、それに沿って作業を進めてもらうことにした。
Measurements of warp preparation
★短いバナナ繊維くずを活用した糸づくりとマットの制作★
 ティーマット及びランチョンマットを織り機で織り進めていく中で、使われなかった短いバナナの繊維くずの山ができていた。
mojymojya
これを見て、講師の稲垣有里さんが、これはもったいない、しかもいろいろな色で染まっているし、何か活用できないかと考えていた折、思いついたのが、これを小さな束にして櫛のような役割を果たすハンドカーダーで繊維を揃え、そのあと糸車で紡ぎ糸にして織物づくりに活用するというものだった。
combine mojyamojya fiber set
この繊維くずを「もじゃもじゃ糸」と名付けた。研修中、研修生に「もじゃもじゃ」を紡いで織ったら高く売れるよとはっぱをかけて、くずで服が汚れるとか埃っぽいと嫌がっていた研修生をやる気にさせてマット制作を進めた。(彼女たちもMojyamojyaと呼び親しみながら作業を進めた!)
spinning mojyamojya
結果は、想像以上の出来具合。繊維を紡がないで織ったマットとは全く違う独特の風合いかつ足を置くと気持ちがよいマットが出来上がった!研修生もできたものを見て、ようやく納得がいった様子で、しかもこの実践ですべての機材の使い方をしっかり学ぶことができた。
mojyamojya sets
★終了時の講評★
終了時にこれまで研修生が制作した織物の作品を並べて講評した後、機材の維持管理の仕方を学習して終了した。
最初に研修生に伝えた通り、ある程度よくできているものはすべて買い取ったので、頑張った人は持って帰れるお金が多くなるという結果となったので、研修生も満足したようだった。
finished mats display
group photo set
★フォローアップ訪問★
今回3組合から2名ずつ参加してもらって6名の研修生が参加したので、それぞれの所属組合3組合を講師と一緒に訪問し、研修生が組合の他のメンバーに適切に技術を指導しているかを確認をしにいった。
ほとんどの組合でメンバーが熱心にトレーナーとなった研修生のデモンストレーションを見様見まねしていて、よい傾向であった。学んだ技術を忘れずより品質のよい商品ができるよう発注をすべての組合にかけた。
follow up warp set up
follow up warp set up ihuriro

まずは、外国人訪問者をターゲットにした国内販売を進め、少しずつ国際市場に販売をつなげていきたい。
| Rwanda (ビジネス関連) | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) |









http://blog.mitoyuri.com/trackback/1246343