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今バナナ繊維が面白い!
ルワンダは、年間200万トンほどの生産量を誇るバナナ生産国である。バナナプランテーションの風景は、国中に広がっている。こうしたバナナは、食用として利用されるだけでなく、バナナの葉を活かした工芸品がお土産ショップでよく売られている。
banana leaf handcraft
一方、日本ではバナナの茎からとれる繊維を活かした衣料品・インテリア品をつくる技術が企業や大学で確立しつつある。しかし、ルワンダにおいて、バナナの茎は、実が収穫された後は、今までは利用価値がほとんどなくただその場に捨てられ、土壌改良剤として使われる程度だった。そこで、今年に入ってから、この茎からとれるバナナ繊維を輸出したり、ルワンダでバナナ繊維の衣料品や工芸品などを直接製造し、高付加価値産業に育てたりすることなどを狙いとして、この日本の技術とルワンダをつなげることについて関わり始めた。

この関係で、ルワンダのバナナ事情を理解するため、農業機関を訪れて情報収集をしたり、様々なバナナの種類からの繊維のサンプルをとるためにバナナ農家を訪れたりした。さらには、このプロジェクトについて夫の同僚などに話したりしていたところ、バナナ博士にもめぐり合うことができた。バナナ博士?とは聞いたこともなかったが、会った女性は、ロシア人女性でルワンダ人と結婚したバナナ研究家だった。彼女もこのバナナ繊維のプロジェクトに大変に興味を持ち、彼女の知っている限りのバナナの情報も手に入れることができた。このバナナ博士によれば、バナナは、インド、中近東方面からマダガスカルを経由してアフリカ大陸に入ってきた。3000年前頃には、セネガルで育っているということが確認されていたようだ。
Banana farm
それにしてもバナナ農家に訪れるまでは、バナナの木にそんなに種類があるとは知らなかったが、かなり種類があるようだ。漠然と道路沿いからバナナプランテーションを眺めていると全く同じに見えるが、よく見ると違いが見えてくる。
cooking banana2
ルワンダではバナナの種類を用途別のカテゴリーから3つに分類する。1つは料理用バナナで甘くないバナナの種類だ。
fruits banana
2つめはフルーツ用バナナで、日本でよくみかけるのが、キャベンディッシュという品種だが、こちらでは、それ以外にももう少し大きめのサイズや小ぶりのフルーツ用バナナを見つけることができる。
banana beer
3つめはバナナビール用だ。いわゆる外国人がいくようなスーパーではあまり置いていないが、バナナビールは、小さな個人経営のお店や地域によっては各家庭でつくられる手作りのものを見つけることができる。バナナをスモーク状に発酵させた飲み物である。1,2回飲んでみたことがあるが、独特の発酵臭がしてあまり飲みやすいものではない。工場生産されているものは、スモークされた味が口の中に残る感じがしたが、比較的飲み安いものだった。

さて、日本では、多摩美術大学が無薬品でこのバナナの繊維を活かした衣料品やインテリア用品等になる織布をデザインよく作る研究を続けている。先日行われたアフリカ開発会議の開催中、多摩美術大学の学生や先生方がそれぞれの国の特徴などを研究しバナナ生産国の首脳4カ国(ルワンダ、ウガンダ、タンザニア、ケニア)の大統領に、バナナ繊維を使った陣羽織(法被)を贈呈された。
http://www2.tamabi.ac.jp/cgi-bin/pro/news/

この企画でルワンダの大統領用の陣羽織にルワンダ産のバナナ繊維を使ってもらうため、バナナ繊維を送付するためのアレンジをこちらで行った。ルワンダの投資庁や農業研究所などの協力を得て、バナナの葉を使った工芸品を作っている女性の協同組合のところに繊維の抽出をお願いすることになった。

この女性団体は、別の目的でバナナ繊維のサンプルをとったことがあり、バナナ繊維の抽出については経験があった。しかし、今回の企画が目玉なものでもあり、繊維抽出に当たって、大学から依頼されている条件があったので、あらためて団体のところに訪れ、抽出方法や木の種類の限定などの説明を行い作業をお願いした。
多摩美術大学でつくっているバナナテキスタイルプロジェクトのパンフレットを見せると、女性団体は大変興味深そうに見ていて、多少なりともバナナ繊維の抽出作業のインセンティブになったかなと思った。しかしこの抽出の作業、簡単なものではない。自分でも、3つのカテゴリーのバナナの木から少なくとも1つの幹を持ち帰り、繊維抽出を試みたが、1つの幹の中には、幹の太さにもよるが、5層から8層に重なった茎があり、その茎を1枚、1枚取り外し、へらなどを使ってしごいて不純物を取り除き、残った細い繊維を取り出すのだが、1つの幹から繊維を取り出すのに1時間ぐらいは平気でかかる。
banana fiber extraction
こんな大変な作業を女性団体の女性たちは、へらなどを使わずに、なたのようなもので抽出しているようだ。
ちなみに1つの幹からおおよそ20gぐらいの繊維が取れる。1kgの繊維を抽出するのに45-50本。今回5kg程度の繊維抽出をお願いしたので、250本ぐらいのバナナの茎が使われたことになる。この量をだいたい5人で10日間でやってもらった。正直大変な労働力だ。
banana fiber
今後バナナの繊維を、一定量抽出し、衣料品、インテリア品を生産していくためには、もう少し効率的な繊維抽出方法が望まれるだろう。今回、大統領の法被の製作に使われたことにより、ルワンダでもこのプロジェクトが新しい国内産業創造に向けたきっかけになることを期待したい。
| Rwanda (環境活動) | 02:13 | comments(1) | trackbacks(1) |
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| - | 2015/11/27 7:46 PM |









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